毘沙門天と虎

 

2022年-寅年。

 

今年はなんと、初めての寅の日(初寅)が元日だそうです。
寅年の初寅の日が元日で始まるのは、720年に一度と言われ、
なんとも縁起の良い日から一年がスタートいたしました。

「七福神みくじ」というおみくじをご存知ですか?
おみくじの中に七福神のうちの一人が入っているんです。
七人の神様をそろえたくて、神社で見かけるとつい引いてしまいます。
今まで幾度と引いた結果、圧倒的に多く引いているのが毘沙門天。
そう、戦いをつかさどる武神です。

古代インド・ヒンドゥー教の神様がもとになっていて、
勇ましく武装して相手を圧倒する迫力ある表情をしています。
日本では、七福神の一人であり、仏教では四天王の一人「多聞天」と
名前を変えています。
インドでは金運・福徳の神様、日本でも財福の神様として信仰されることがあります。
仏教を守るという強いイメージから、戦いや勝利の神様として祀られている
ことが多いですね。

 

 

毘沙門天の御使いが虎。
虎は一晩で千里の道を走ると言われ、毘沙門天の代わりに人々の願いを
聞いて回るとか。
毘沙門天が聖徳太子に戦勝の秘宝を授けた時が寅年、寅の日、寅の刻だったという
伝承があることから、毘沙門天と虎には深い縁があるそうです。
毘沙門天を祀る寺院には、そばに虎の置物や掛け軸が多くあります。
京都の鞍馬寺の本尊は毘沙門天、狛犬ならぬ狛虎(阿吽の虎)が鎮座しています。

初詣の帰りに偶然見つけた毘沙門天のお堂。
偶然住職に声をかけられ、毘沙門天と虎のご縁話を拝聴。
普段は見ることの出来ない秘仏、毘沙門天立像が次の寅の日まで御開帳されており、
なんと目の前まで案内して下さいました。
お堂の中は虎でいっぱい。賽銭箱の上にも虎の置物が。

 

なんだかとても縁起の良い体験が出来て、幸先良いスタートを感じました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。